「正しい家計管理」を読んで
ようやく自分に合う家計管理の本が見つかったかもしれません。
それがこの本。
以前から書店で目にしてはいたものの、「なんか中身が硬そうだなぁ」と思い、一度も読んだことはありませんでした。たまたま雑誌「暮しのおへそ」を読んでいたら、著者の林總(はやしあつむ)さんのインタビュー記事が、本の内容紹介と共にあったのです。一読してピンときて、すぐさま本を読みました。
林さんは会計の専門家です。会社も家庭も組織という点では同じ、むしろ倒産できないという点では家計の経営は一生の仕事。仕事と同じように、家計にも棚卸しと予算計画が必要だと説いています。
家計管理の目的は、「自分と家族が現在と未来も幸せに暮らすこと」
お金とは、その幸せな生活を実現するための重要なツールであって、幸せそのものではない、とはっきり伝えています。
本書が特徴的なのは、「節約ではなく、価値あるものにお金を使う」という考え方を土台にしているところ。安直な節約方法ではなく、家計をマネジメントするための根幹的な考え方や仕組みについて書かれています。
とは言っても、実際に行う方法はすごくシンプル。
「財産目録」と「予算収支」二冊のノートを用意し、家計の実態を把握し、予算を立てていきます。予算の立て方は、
- 収入予算を立てる
- 強制預金額を決める
- ボーナスの支出予算を組む
- 管理不能支出を書き入れる
- 管理可能支出の予算立て
となっていて、各パートにコピーして使える表があり、記入例を参考にして埋めながら、自分自身でお金について考えることができます。
巻末には4名の体験記も載っていて、これも参考になります。独身、会社員、フリーランス、家庭持ち、立場の異なるひとたちの人間味ある体験記です。ここだけ読んでみても面白い。
以下は個人的にぐいっと掴まれたフレーズ、覚え書き。
- 預金は「義務」です。
- レシートの見直しは、「レシート」という支出が先にあるので、反省はできますが、管理はできません。
- 他人が決めた行動計画=費目が、あなたと家族の行動計画=費目にはしっくりきていない
- 削るのではなく、ゼロから考える。
- 見直すべきは、「日々の無駄遣い」ではありません。予算を見直すのです。
- 収入の多さではなく、1時間あたりの満足度が幸福度を決める。
- 大切なのは、自分が思い描く未来に向けて、「今何ができるか」です。
早速ノートを二冊用意しました。
なんともうすぐこちらも発売されるようです。読んでみたい!